
前回は二カルジピンの話を簡単にしたので、今日は異なる作用の降圧剤について書いていこうと思います。
そんなことを夜勤前の時間に書いています。
今日も夜勤か…眠たい。
救急車少なくなって欲しいと願うばかりですね。
って言ってると、大体忙しくて。早々にフラグ回収してます。
ニトログリセリン
ニトログリセリンとは?
ニトログリセリンとはどのような降圧剤なのでしょうか?
一般名:ニトログリセリン
商品名:ミリスロール®︎注5mg/10ml 25mg/50ml 50mg/100ml
ミオコール®︎点滴静注 25mg/50ml 50mg/100ml
ニトログリセリンには様々な規格が存在しますので、それぞれの病院に置いてある、規格を参照してください。
僕の前に病院では、画像にある100mlパックの規格を使用していました。これを50mlシリンジに吸って、残りは日付を記載して冷蔵庫に保管使用していました。
効果
それでは、ニトログリセリンにはどのような効果があるのでしょうか?
ニトログリセリンは硝酸薬に属する薬になります。
硝酸薬は投与することによって、一酸化窒素(NO)を発生させることにより効果を発揮。一酸化窒素(NO)は血管内に存在することにより、血管を拡張させる作用があります。この作用によって、血圧を下げる効果があります。

血管を拡張させるとは、じゃあ血圧の因子のどの項目に関係するやろ?

えーっと。血管が広がるから。!!前負荷と後負荷か。
そうですね。
血管拡張することによって、前負荷が軽減され、心室にかかる負荷が減ることにより心臓への負担が軽くなります。また、動脈系に作用すると、抹消血管抵抗が低下することで、血液を送り出しやすくなります。
ポイントとして
このニトログリセリンは静脈に対する作用の方が、動脈に作用する効果より強いのが特徴です。なので、ニトログリセリンは心筋酸素需要を低下させる目的に使用されるのが、一般的になります。
使用上の注意
使用する時の注意点としては、次のようなことがあります。
- 塩化ビニル製の輸液ラインだと、混濁を引き起こしことがある為、PVCフリーラインを使用する
- 遮光して、冷所保存する
- 右室梗塞の患者には禁忌
急性心筋梗塞(AMI)で右室梗塞を引き起こしている患者は、右心系の拍出は静脈灌流に依存しています。右心系の拍出する力は弱いけど、その分多くの血液を右室に充満させ量で補っている状態ですね。そこに、ニトログリセリンのような、硝酸薬で静脈系の血管を拡張させてしまうと、静脈灌流が低下してしまい、拍出する量が減り、ショックとなってしまいます。ですので、右室梗塞の患者にはニトログリセリンの投与は行っていけません。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
医師の指示の下、薬剤を行ってください。
勉強のきっかけになれば幸いです。
ご自愛ください。
