みんな通る利尿薬。ラシックスってなんや?

ICU知識
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ようこそ!Nurse Magazineへ。

こんにちは、ナスマガのYUKIです。

お久しぶりです。

まぁちょくちょく更新できればと思っていたら、だいぶ空いていました。

元気に看護師しています。

最後までよろしくお願いします。


ラシックス

今日は利尿薬の一つ、ラシックスについて記事にしていきます。

ICUでよく使用するのはこのラシックスではないでしょうか?

まずは利尿薬についておさらいしていきましょう。

利尿薬とは?

利尿薬とは、体の中に余分に貯まった水分を排泄するのを促してくれる薬剤になります。

ICUではよく腎不全に陥った患者や、右心不全により体液貯留になった患者を対応することが頻繁にあります。そこで登場するのが、利尿薬になります。

利尿薬にも複数の種類が存在します。

なんと、5種類!!

多すぎる。

  1. ループ利尿薬
  2. サイアザイド系利尿薬
  3. カリウム保持性利尿薬
  4. 炭酸脱水酵素阻害薬
  5. バソプレシンV2受容体拮抗薬

この5種類になります。

新人NS
新人NS

多すぎる…。どれを使ったらいいんだよww

利尿薬の種類を解説する前に腎臓の仕組みについて勉強していきましょう。

尿が生成される仕組みは下の図のようになります。

腎臓病:腎臓の働き|患者・ご家族のみなさま向け|旭化成ファーマ

例)『作用箇所』⇦利尿薬種類

『糸球体』

血液を濾過して、原尿を作ります。ボーマン嚢から近位尿細管へ送る。

『近位尿細管』炭酸脱水酵素阻害薬

原尿の70%が再吸収される。水分やNaが含まれる。

『ヘンレ(Henle)上行脚』⇦ループ利尿薬

NaイオンやCaイオンを再吸収する。

位尿細管』⇦サイアザイド系利尿薬

NaイオンやCaイオンを再吸収する。

『集合管⇦カリウム保持性利尿薬・バソプレシンV2受容体拮抗薬

アルドステロンの作用によりNaイオンを吸収する。

ループ利尿薬

ループ利尿薬はヘンレループに作用します。

特徴としてはNaイオンを再吸収を抑制することによって利尿効果を発揮します。

利尿薬の中でも効果が最も高い薬剤になるため、頻出で使用しているイメージです。

EX)ラシックス、ルプラック、ダイアート

サイアザイド系利尿薬

遠位尿細管に作用して効果を発揮します。

アルドステロン結合する鉱質コルチコイド受容体に作用し、NaイオンやClイオンの再吸収を抑制します。しかし、利尿効果はそれほど高いとは言えません。

EX)フルイトラン

カリウム保持性利尿薬

集合管に作用して効果を発揮します。

Naイオンに加えて、Kイオンの再吸収を抑制し利尿効果を発揮します。

利尿薬ではKの数値が低下し、不整脈が誘発されるのが、現場の声かと思いますが、そこでKを保持しながら、利尿したいときに使用されます。

EX)アルダクトン

炭酸脱水酵素阻害薬

近位尿細管に作用して効果を発揮します。

近位尿細管における炭酸脱水酵素を阻害することによって、重炭酸イオン(HCO3-)とともにNaイオンの再吸収を抑制し、Na利尿と尿中HCO3-の排泄を増加させる。

EX)ダイアモックス

バソプレシンV2受容体拮抗薬

集合管主細胞に発現するバソプレシンV2に対する拮抗作用で水再吸収を阻害することにより、水利尿作用の効果がある。

EX)サムスカ

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ラシックス

やっとラシックスの話です。

正味時間のない人は上の一覧みればもう大丈夫かな?笑

それではラシックスの見た目を紹介。

めっちゃ細い。モデル体型のラシックスさん

ファッジの表紙飾れるレベルにくびれもあります。

はい。アンプルなんて大体こんなフォルムしてるやんな。

ラシックス注20mgの基本情報(作用・副作用・飲み合わせ・添付文書)【QLifeお薬検索】

一般名:ラシックス

商品名:ラシックス、フロセミド 20mg/2ml,100mg/10ml

効果

効果や作用については、上でも記載している通りです。

ヘンレループに作用し、Naイオンの再吸収を抑制し利尿効果を発揮します。

特徴は効果のは発現が早いことにあります。

投与後30分程度で効果が発現するので、投与した後は30〜60分で尿量の確認をおこないましょう。

僕たち看護師が注意しなければいけないことは血圧の低下です。

利尿薬を使用する場面は体内に余分に貯留した水分を排出したいことが目的ですが、患者によっていはラシックス1A投与するだけで、過剰に利尿され血圧低下がみられることがあります。

血圧の因子の前負荷が少なくなることによりますね。

血圧低下を確認したら、医師へ報告し、次回からの投与量の参考にしましょう。

他には利尿作用による、低K血症があります。利尿作用に伴い、Kの値が低下することにより、不整脈が誘発されます。


最後まで読んでいただきありがとうございます。

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また感染者が増えていますが、お体に気をつけてください。

冬場はインフルエンザも流行る季節なので、暖かくして過ごしてください。