NSAIDs(ステロイド系抗炎症薬)について

ICU知識
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こんにちは、ナスマガのYUKIです。

今日は病棟でもよく使うNSAIDsについて書いていきます。

実は医療者でない方でも、使っているんですよね。

では、みていきましょう。

NSAIDs

ER・ICUの薬剤121

NSAIDsとは?

ではNSAIDsとはなんでしょうか。

NSAIDsとは、ステロイド系抗炎症薬のことです。

NSAIDs:Non-Steroidal Anti-Inflammatory Drugsといいます。

薬剤の種類としては、ロキソニンやボルタレンが一般的です。

NSAIDsの種類

一般名

ロキソプロフェンナトリウム水和物

ジクロフェナクナトリウム

商品名

ロキソプロフェンナトリウム水和物→ロキソニン®︎:60mg 錠剤

ジクロフェナクナトリウム→ボルタレン®︎:25mg 錠剤

効果

それではNSAIDsの効果について説明します。

絵が上手くないのはご愛敬…

文字ばかりになるので書いてみました。

痛みの発生機序について

まず、体に何らかの侵襲がかかります。

すると細胞の正確には、細胞膜からアラキドン酸を経由して、シクロオキシゲナーゼという物質の効果と相まって、炎症メディエーターが産生されます。炎症メディエーターの代表にプロスタグランジンが存在します。

そのプロスタグランジンには、

  • 血管透過性亢進
  • 血管拡張
  • 痛みの閾値を下げる

これらの効果があります。

この効果により、発熱や腫脹、疼痛が生じています。

ここで、ロキソニンはどのような効果を発するのか?

それは、文中に出てきたシクロオキシゲナーゼを抑制します。

結果プロスタグランジンの産生も抑制されます。

図では初めの矢印⬇️の部分ですね。

そこまで、細かくは臨床で使わないとおもうので

ロキソニンの効果で、プロスタグランジンが抑えられると記憶してください。

副作用

次は副作用について紹介します。

NSAIDsの副作用には、以下の3つが主に挙げられます。

  • 胃潰瘍
  • 腎機能障害
  • アスピリン喘息

これ意外には細かいのはありますが、働く上でここだけはおきたいです。

胃潰瘍

NSAIDsには、抗炎症作用があります。

炎症メディエーターよ抑制するのがこの作用です。

抗炎症作用は良いことばかりでなく。自分の体が持っている、胃粘膜の保護作用も抑制してしまうのです。これにより、自分の胃酸分泌によって、潰瘍をはじめとした胃腸障害が引き起こされます。

その予防としては、PPIの投与がされます。

PPIとはプロトンポンプ阻害薬のことです。

例えば、静脈注射ではオメプラゾール。内服だと、タケプロンが該当しますかね。

ICUではよくオメプラゾールを使用します。

ちなみに、IUCではNSAIDsを使用していなくても、PPIを使用します。

それは、ストレス性潰瘍を予防する為です。

ICUでは、過度の侵襲=ストレスを与えられる状態の患者が多い為、潰瘍になるリスクが非常に高いからです。

アスピリン喘息

つぎはアスピリン喘息です。

これは、抗炎症作用によって喘息発作に関与する細胞が活性化されることによる。と言われています。

なので、喘息が既往歴にある患者には投与してはいけません

これは、投与前に確実に確認しましょう。

日々、情報収集して受け持ちをすると思いますが、手術後の患者の場合。

「痛い」って患者のSOAPがあるな

→鎮痛薬使用してあげよう

→医師の指示は何があるだろう?

→疼痛時ロキソニン内服可

→喘息の既往歴があるかチェック

このような思考回路で考えましょう。

この考えは新人さん向けですね。

何かを投与する時はその効果・副作用をまずは考えることが大事です。

腎機能障害

これは、プロスタグランジンの抑制に伴う症状です。

プロスタグランジンには血管拡張作用があります。

腎臓は実はプロスタグランジンの効果により腎血流を維持しています。

そこで、血管拡張の効果を抑制されてしまうと、腎血流が低下してしまいます。そして、血流不足により腎不全へと陥ってしまうのです。

看護師は投与する時には、腎機能データを評価してください。

BUNやCr、尿量を観察してください。


以上NSAIDsの説明でした。

投与する際は医師へ相談し、自分でも調べた上で実施してくださいね。

最後まで読んでいただきありがとうございます。

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