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こんにちは、ナスマガのYUKIです。

いや!めちゃめちゃ英語やん!
読み方はこんな感じ↓
”バクテリアルトランスロケーション”についてです。
バクテリアルトランスロケーション
bacterial translocation
日本救急医学会雑誌や医師との勉強会資料を元に作成しています
こんにちは。
今日はICUでも頻繁に遭遇する、バクテリアルトランスロケーション(bacterial translocation)について解説していきます。
それでは、勉強していきましょう。
バクテリアルトランスロケーション(bacterial translocation)とは
バクテリアルトランスロケーション(bacterial translocation)とは、腸内細菌が粘膜のバリア機能を通過して、体内に移行する状態のことを言います。
どんなときに起こる?
ICUでは術後急性期の患者さんが多く入室します。主にショック状態が遷延した後や、重症な全身状態、免疫機能の低下した状態のときに引き起こされます。
いまだに確立した機序は示されていませんが、次のようなことがあげられます。
- 腸内細菌叢が異常に増殖
- 免疫不全状態
- 腸粘膜の透過性亢進
健常者の場合は細菌は腸のバリア機能を超えることはありません。
しかし、上記のような状態の場合は別です。
体が弱っていると、これらの菌は腸管膜リンパ節かた肝臓、脾臓、腹腔へと移動します。さらに、重症の場合は出血性ショックや敗血症の際のエンドトキシンショックなどでは、直接菌が血管内へ移動します。
治療
治療としては「じゃあ、腸管は使わなければええやん。」と思われる方もいるかと思いますが逆に腸管は早い段階で使用していきます。
治療としては
- 早期経管栄養開始
- 適切な循環血液量の維持
これらが重要になります。
治療として、早期の経管栄養が重要と考えられています。
概ね、白湯から開始することが多いです。まずは、持続経管栄養で開始されますが、流量としては20ml/h程度で開始されます。
循環動態が不安定な場合は、経管栄養を開始することによって、臓器に血流が流れることによって、重要臓器の血流が低下することがあるため、血圧低下に注意してください。
また、術後早期は挿管していることが多く、チューブ不快を取り除くためにフェンタニルが持続投与されていると思います。その際は必ず、腸鳴が聴取されるか観察してください。
二つ目に重要なのは、循環血流量の維持になります。
早期経管栄養の項目でも少し触れましたが、経管栄養を開始すると血圧が低下することがあります。
医師の指示を確認し目標血圧になるように注意しましょう。
概ね臓器血流を確保するためには、平均血圧(MAP)を65mmHg以上にするようにします。
簡単ではありますが、バクテリアルトランスロケーション(bacterial translocation)の説明でした。
ここまで読んでいただきありがとうございます。
みなさまごご自愛ください。
最後に
最後まで読んでいただきありがとうございます。
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